Hajime Asaoka “Chronograph”
古典的なクロノグラフを愛する浅岡がその精神の現代によみがえらせた。1950年代から60年代の銘機が持つ、コラムウィール、キャリングアームによる水平クラッチ、ブレーキレバー、2ボタン、スライディングギア等の機構を省略することなく搭載している。そうしたクロノグラフの持つ美しいメカニズムを文字盤側に配することにより、それらのパーツがどのように作動するのかという事をつぶさに確認することができる。また文字盤側の複雑な構築性と裏側のシンプルさが対照的であり、それがこの時計の現代性を顕している。
テンプは15ミリと巨大であり、それを駆動させるために同じく巨大な香箱を搭載している。そのためクロノグラフ作動時にもテンプの振り角の減少を最小限に抑え、計時精度の悪化を防いでいる。 |